白井晃演出舞台「テンペスト」の音楽のこと( 3 )。    2014.6.3

mama!milk tempest

エアリエルが奏でた笛 ( 三崎力さんのリコーダー )と、あの島でさえずっていた鳥 ( 酒井幸菜さんの鳥笛 )。
(東京 新国立劇場 2014 )

舞台「テンペスト」の幕が下りました。
劇場へお越しくださいました皆様、お力添えくださいました皆様、ありがとうございました。
また、素晴らしいスタッフの皆様、キャストの皆様、制作部の皆様、楽器職人の皆様との日々はmama!milkの宝物です。
心よりお礼申し上げます。

「テンペスト」の音楽づくりは、ドラマティックで楽しいものでした。
オルガン、Gutevolkの声、アコーディオン、コントラバス etc. …… シンプルな一音一音が、白井晃さんの演出によって意味を与えられ、井手茂太さんの振付によって生き生きと躍動したり、小竹信節さんの美術とあわさって深みを増したり。
稽古場で音楽が立ち上ってゆくのは、舞台作品の醍醐味ですね。

今回「過去の思い出を呼び起こす音色」をテーマに色々な楽器が持ち寄られました。
……エアリエルが奏でていた黒檀の笛は、三崎力さんがずっと大切にされていたもの。
あの島で高らかにさえずっていた鳥笛は、酒井幸菜さんが旅先から連れ帰ったもの。
とっても古い足踏みオルガンは、とある幼稚園からお預かりしているもの。
マリンバやヴィブラフォンは、トウヤマタケオさんのトリオや楽団でも大活躍してきたもの……。
楽器と一緒に大切にされてきたそれぞれの記憶。
それを愛おしむように、音楽が積み上げられてゆきました。

そして舞台での生演奏。
演奏家3人で役者さんの鼓動にあわせる手法を磨くことも、
サラウンドで再生されるGutevolkのコーラスワークとの共演も、
私たちが乗っているワゴンを動かす演出部の方々と呼吸をあわせることも、楽しいことでした。
太田雅公さんの衣裳を纏うと特別な力がもらえることも嬉しいことでした。


そう、たくさんのお問い合わせをありがとうございました。

大好評の「キャリバンの歌」は演じられた河内大和さんが、 「ステファノーの歌」は櫻井章喜さんが作られました。
台本の歌詞を読んだ時の役者さんの声の色とリズム…… それだけで既に素晴らしい音楽!ということで、そのまま委ねることになりました。

そして、本公演のプロローグ、エピローグで流れていたオルゴールの小さな曲は「shijima」と「a little drop」( 「yuko ikoma / esquisse」より )です。白井さんが最初に選んでくださったこの2曲から「テンペスト」の音楽が広がってゆきました。


舞台「テンペスト」のための音楽。
あの島に溢れていた音楽。
幕が下りた今となっては、あの島を訪れた人の記憶の中だけに響く、儚い音楽。
それも素敵なことですね。


mama!milk

▶ 舞台「テンペスト」2014年5月15日〜6月1日 新国立劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/play/tempest/

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[[ mama!milk NOTE ]] 白井晃演出舞台「テンペスト」の音楽のこと( 2 )。

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